グローバリズムとは何か

 公民教科書の最初の単元は、2011年版以来、各社すべて、グローバル化を扱ったものである。平成20年版学習指導要領でイの一番にグローバル化が記されたからである。平成22(2010)年度検定では、グローバリズムを押し付ける傾向はまだ弱かったが、平成29年版指導要領でもグローバル化が記されたからか、グローバリズム押し付けの検定は強まった感じがした。それゆえ、私は何度も、『新しい公民教科書』に関する検定過程は、グローバリズムとの闘いであったと書いてきた。

 グローバリズムに対する問題意識は、私の場合、自分の専門から言っても、決して高くなかった。そもそもグローバル化、グローバリズムとはどういうものか良くわかっていなかった。しかし、ヘイト法反対の論陣を張る中で、ヘイト法と世界的な移民増とが関係しているらしいことは薄々分かっていった。また、あるいは日中戦争や日米戦争の「お勉強」をする中で、米民主党においては一貫したグローバリズムが継続していることを知ったし、民主党と中国共産党とのつながりも知った。

 これらのこと以上に、今回の米大統領選の混乱をみて、あるいは『新しい公民教科書』を作成し厳しい検定を受ける中で、否応なく、グローバリズムとは何か、考えざるを得なかった。今また、『新しい公民教科書』をめぐって雑務に追われ文章を記しているが、その執筆の中で、今までより鮮明に、グローバリズムとは何か見えてきたような気がする。そこで、レジュメ調又はメモ風に、グローバリズムをめぐって自分なりに分かったこと、考えたことを認めていきたい。

➀皮肉な時期の指導要領改訂

  日本の指導要領が「グローバル化」を取り入れ、公民教科書が指導要領に従って「グローバル化」を素晴らしいことのように書き出した時点で、グローバリズムの先端を歩むEU諸国を中心に、治安の悪化、国民の分断などのグローバリズムの悪が噴出し出してかなり時間が経過していたこと。
・『西洋の自死』を読むと、どうも2010年ころに西欧の指導者たちは自殺を決意したように思われる。そして、2015年の大晦日には、ドイツのケルンで「2000人もの男たちが、ケルンの中央駅と大聖堂に接する広場や、その付近の街路で、約1200人の女性に対して性的暴行や強盗を働いた」(『西洋の自死』304頁)という。所謂ケルン事件だが、2015年にこのような事件が起きていたのに、日本の文科省はグローバリズム礼賛の姿勢を改めず、2017(平成29)年にまたも「グローバル化」を指導要領に入れ込んできたのである。

②グローバリズムという大蛇には、二つの頭があること。
・一つは、所謂国際金融資本家である。
・もう一つは、国際共産主義勢力である。コミンテルンのことだが、河添恵子氏の言葉だが、今は中国共産党が牛耳る「ペキンテルン」に受け継がれている。
・二つの頭のうち、いずれが強力であろうか。ロシア革命などが国際金融資本のお金でなされたこと等から、国際金融資本の方が強力だと言われる。このことに異を唱える気はないが、そんなに簡単に言い切れるのかという疑問が私にはある。国際金融資本も暴力装置を持っているであろうが、中国共産党の方がはるかに強力な暴力装置を持っているのではないか。金の力と暴力とはいずれが強いのであろうか。
・この二つの頭は、世界における国家やナショナリズムの台頭に対しては協力して押さえつけていること。今回の米大統領選における不正選挙問題を見れば、そのことが明確にわかる。
 その協力関係は、米国における反米反日思想の蔓延、日本における反日反米思想の蔓延に明確に現れていること。
・両者の協力関係は、資金や人脈関係からも来ているが、それ以上に両者の思想的・感覚的類似性からきている。すなわち、「今だけ、金だけ、自分だけ」の精神である。もちろん、多少の例外はあろうが、一応、このように性格づけることができよう。
・国際金融資本と共産主義のつながりは、私が20代であった1970年代から少しは感覚的にわかってはいたが、そのことに対するはっきりした認識は、世の中における最近の研究の進展に負うものである。とともに、やはり『新しい公民教科書』をめぐる検定過程で苦労したことが、グローバリズムに対する私の認識を大きく進めることになった。

➂国家を破壊するために二つのグローバリズムが使う道具--自虐史観その他

・何といっても、自虐史観である。最初に日本やドイツで広がった自虐史観は、西欧全体に蔓延し、米国にも広がった。西欧米国日本のインテリ層・国家権力を担う層は、自国の歴史を呪い、発展途上国を崇める自虐史観に陥った。もう一度言うが、米国では反米反日思想、日本では反日反米思想が蔓延した。西欧でも、特にドイツやフランスでは、自虐史観が広がれば広がるほど、自国よりも下位の存在を求めて、反日思想が広がったように思う。反米・反西欧・反日の中では、反日が一番強いように思う。
・ヘイト法の制定……日本では、他国よりも自虐史観が強い分、簡単に通ってしまった。その結果、「人種差別主義者」と「反人種差別主義者」との対立が人工的に作り出された。
・ポリコレ思想の拡大……ポリコレを広めるための法的理論が「結果の平等」を重視する平等権の理論である。「結果の平等」を重視する発想から、あらゆる結果的な違いが差別に捏造される傾向が生まれる。差別だと大きな声で叫べば相手方は口を閉ざさざるを得ない状況が、西欧米国日本全てで存在する。
 しかし、実は、「日本国憲法」だって、結果の平等ではなく、「機会の平等」が原則である。自由民主主義の国の原則は、「機会の平等」である。その点をしっかり再確認しなければならない。
・自虐史観から、各国で自国の力を弱める政策がとられる。米民主党の政策では、軍事費だけではなく、警察費人員の削減、国境の壁の撤廃を行うようだ。

④グローバリズムは、国家と国民から民主主義を奪う

・所謂先進国では、グローバリズム勢力が自分たちの金もうけのために、所謂規制撤廃のため、国家権力を操縦すべく、情報を国民に出さないようにして、いつの間にか重要な決定がなされてしまう国家体制を作り上げる。一言で言えば、民主主義を奪うこと。
・発展途上国では、しばしば腐敗している、その独裁的な体制を維持させて、賄賂などを用いてグローバリズム勢力の望む政策を実行させていく。
・主に前者は国際金融資本勢力が、後者は中国共産党が使う手口だが、両者とも二つの手口を使うようだ。
・グローバリズムは、つくづく民主主義とは相反するものである。
・もちろん、グローバリズムは、情報統制のために、言論機関を自分たちが牛耳り、都合の悪い情報は流させないようにしていること。今回の大統領選で、いやになるほど、そのことを知った。

⑤大蛇の二つの頭に対応するには、日本自体が国家を再建し自立すべきこと

・世界の政治は、国家及びナショナリズム、国際金融資本、共産主義の三つ巴状態である。しかし、日本には国家及びナショナリズがあるのであろうか。1945年の占領以来、大蛇の二つの頭に支配され続けてきただけではないだろうか。
・日本の政党は全て自立していないこと。自民党は、国際金融資本家に頼り、尻尾を振っていること。立憲民主党や共産党は中国共産党に頼り、尻尾を振っていること。
・日本の自立のためには、まず、自主防衛体制を築くこと。そためには、自衛戦力と交戦権を肯定すべきこと
・株主資本主義から脱すること……そのためには、会社法を改正すること
  どのように具体的に改正すべきか私にはわからないが、会社を株主のものとする考え方から脱していかないと、国民の貧困化という問題は解決できないのではないか。会社を経営者を含む従業員のものととらえ、日本社会全体のものと捉える視点から改正していかないと、ますます格差が開いていくだろうことは確かである。
 国籍を意識した会社経営をさせるような法改正が必要ではないか。
・日本のことなどどうでもよいと思っている国際金融資本が日本の権力を牛耳る状態から脱すること。
・米国流に言えば、日本第一主義の思想を広め、それを実践するための教育改革、法改正に乗り出すこと。
・もちろん、一番の基礎は自虐史観の払拭である。

⑥国家論の再構築により、グローバリズムに対抗すべきこと

 ともかく、グローバリズムの推進により、世界各地で国民の二極分化が進み、公営の水道事業が民営化され、高くなりすぎた水道水を飲めなくなり、川の水を飲んで多数の人たちが死んだという例も報告されている(堤未果『日本が売られる』)。グロ―バリズムは、少なくとも善ではない。このおかしな思想の害悪を止めるために、いろいろなことを工夫しなければならないだろう。そのための道筋は、国家論の再構築と会社法等の再考の中にあるのではないか。

 とりとめなく、グローバリズムについて記してきたが、頭も働かなくなって来たので、この辺で終りにする。このメモを基にきちんとした論考ができればなぁ、と思う。


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