自衛戦力と交戦権を肯定せよ(三度目)

南シナ海または東シナ海有事に備えるために

 前回の記事を認めて改めて考えたことがある。米中新冷戦が「米中戦争」になった場合、あるいは中国が尖閣を占領しそうになった場合乃至は占領した場合に備えた法的整備を一刻も早くしておかなければならないのではないかということだ。何よりもしなければならないことは、自衛戦力と交戦権を肯定しておくことだ。そのうえで、自衛戦力である自衛隊及び交戦権を肯定された日本国に合った自衛隊法その他の法改正を行うことが、喫緊の課題ではないか。

 自衛戦力と交戦権を肯定するため9条解釈の転換を

 自衛戦力と交戦権を肯定するためには、「日本国憲法」無効確認の方法、「日本国憲法」改正の方法、9条解釈の転換という3つの方法がある。私は即座に、9条解釈の転換を行う方法を提起する。解釈転換の議論とともに、自衛隊法その他の法改正の議論も行うべきであろう。
憲法学には、既に自衛戦力を肯定し、交戦権も肯定する学説が存在する(長尾一紘その他)。その学説を根拠に、9条解釈を転換し、自衛戦力と交戦権を肯定すべきではないか。

 私はすでに、『自衛戦力と交戦権を肯定せよ』(自由社、2017年)の中で、自衛戦力と交戦権を肯定する9条解釈の転換を説き、その論拠を展開している。安倍政権の当局者には、本書を読まれ、あるいは読まずとも、早急に9条解釈転換の論理を考えだしていただきたいと願うものである。

  
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この記事へのコメント

チハ
2020年08月20日 14:49
1米中新冷戦が「米中戦争」になった場合 → 存立危機事態と認定
2中国が尖閣を占領しそうになった場合 → 武力攻撃事態と認定
3中国が尖閣を占領した場合 → 武力攻撃と認定

防衛出動後に自衛隊法88条の範囲で対処すればいいのでは?
小山常実
2020年08月23日 17:11
チハ様、コメントありがとうございます。
一応言われる通りですね。ただ、1については、基本的に危機事態で捉えているのでしょうが、武力攻撃事態で捉えなければならない場合もあるような気がします。また、3の場合、すんなり占領された場合には武力攻撃とはみなされないと思います。占領時にそれなりに闘う人間がいないと武力攻撃とは位置付けられないでしょう。
しかし、そんなことよりも、問題は、特に2と3の場合に防衛出動命令が出るかどうかということです。確かに防衛出動命令が出れば、かなりのことを自衛隊はできます。しかし、出るまでは警察としてしか動けません。正当防衛でしか武器を使用できません。てすから、仮に自衛隊が現場にいても、それまでに、中国に好きなようにやられてしまうでしょう。
防衛出動命令が出るには閣議を通さなければなりませんが、親中派の動きですんなり通らないでしょう。すんなり通ったとしても、1日か2日はかかると言います。また、原則として事前に国会の承認が必要ですが、さらに親中派が多くなりますから、国会も一つの壁になります。
何よりも厄介なのは、2と3の場合、尖閣占領の先兵に使われるのは海軍ではなく武装漁民であろうと言われることです。武装漁民相手だとすれば、今の日本人の感覚からして、なかなか防衛出動命令とはいかないのではないでしょうか。
それから、チハさんの言われる通りでとりあえず対処できると仮定しても、多くの問題があります。特に、自衛隊員が中国軍に捕らわれたときに捕虜扱いを受けられるのかという問題があります。恐らく、中国は捕虜として扱わないと思います。日本自身が軍隊ではないと言っているわけですから。また、中国兵を捕らえたときに裁く軍事法廷が日本にはありません。総体的に、軍法を作っておかないと、これから起こりえる事態に対処できないでしょう。そのためにも解釈の転換が必要だと思います。
チハ
2020年10月08日 11:23
ちょうど来週よい本が出るのでオススメします。
【ここまでできる自衛隊 国際法・憲法・自衛隊法ではこうなっている (日本語) 稲葉 義泰 (著)】
■第1章 全ては「法」で定められている!
1-1 国際法が禁じている「武力の行使」って何?
1-2 「自衛隊は憲法違反」って、どういうことなの
■第2章 そもそも自衛隊って何?
2-1 日本の安全はどうやって守られているの?
2-2 自衛隊ってどんな組織なの?
2-3 自衛隊の任務って何なの?
2-4 「専守防衛」ってどういう意味なの?
2-5 「〇〇事態」って何?
2-6 「武力の行使」と「武器の使用」は何が違うの?
■第3章 自衛隊には何ができるの?
3-1 自衛隊が行っている警戒監視活動って何?
3-2 現代にも海賊がいるの? 海賊対処行動って何?
3-3 災害が起きたら、自衛隊はどんな基準で出動するの?
3-4 日本の領空を外国軍機が侵犯! 自衛隊は何をする?
3-5 領海内を外国の潜水艦が潜没航行! 自衛隊はどうする?
3-6 ある日突然弾道ミサイルが! 自衛隊には何ができる?
3-7 離島に武装漁民が上陸! 自衛隊は動ける?
3-8 アメリカ軍艦艇が攻撃を受けた! 自衛隊はどうする?
3-9 南西諸島に中国軍が侵攻! 自衛隊はどう守る?
3-10 日本で戦いが起きたら、自衛隊は私たちをどう守ってくれるの?
3-11 日本の周辺で武力紛争が! 自衛隊には何ができるの?
3-12 アメリカ軍が攻撃を受けた! 自衛隊は助けられる?
3-13 自衛隊は、海外にいる日本人を救出にきてくれるの?
3-14 PKOで自衛隊は人々を守れるの? 駆けつけ警護とは?
■第4章 自衛隊はこれからどうなっていくの?
4-1 自衛隊はこれからどうやって日本を守るの?
4-2 自衛隊はアメリカ軍とだけ活動しているの?
小山常実
2020年10月08日 23:48
チハ様

情報ありがとうございます。
暇ができたら読んでみます。