憲法問題は憲法制定権、歴史戦、安保の問題である――「日本国憲法」無効確認の必要性を訴える

  11月19日、自民党憲法改正推進本部は、今回の国会で初めての全体会議を持った。産経新聞ウエブニュース(2018.11.19 22:17)は、「自民、改憲機運作っても国会議論できず 推進本部初会合」との見出し下、次のように記している。

 自民党憲法改正推進本部は19日、今国会で初めての全体会合を党本部で開き、憲法改正の機運を高める活動を本格化させた。ただし、主要野党は改憲議論に後ろ向きで、衆参両院の憲法審査会は臨時国会召集から4週間近く経過した今も開かれていない。産経新聞社とFNNの合同世論調査では、議論を望む意見が約7割を占め、世論と国会との乖離(かいり)が目立つ。

 今後どう推移していくか不明であるが、これから2、3日は教科書制作以外のことに時間を使えるので、憲法問題または憲法改正問題について論じておきたい。

 憲法制定権を取り戻すこと

 憲法問題または憲法改正問題は、特に「日本国憲法」成立過程に焦点を合わせれば、何よりも第一に、憲法制定権の問題である。現在において日本の最高法として機能しているのは「日本国憲法」である。「日本国憲法」は、護憲派さえもなかなか否定できないように、米国又は米国を中心とした連合国が押し付けたものであり、日本が作ったものではない。

 しかし、独立国家は、何よりも統治権の一部として、憲法制定権を有しているものである。この憲法制定権を連合国は奪った。我々は、この無法行為に対して「NO」を突きつけないまま、「日本国憲法」を使い続けてきた。憲法制定権は奪われたままである。

 独立国家であろうとするならば、我々は憲法制定権を取り戻さなければならない。取り戻すには、「日本国憲法」成立過程が違法なものであり、「日本国憲法」が憲法としては無効なものであることの確認が必要である。成立過程の違法性を確認する作業が是非とも必要である。

憲法制定権が日本にあることを認めるならば、昭和21年の「日本国憲法」作成は違法なものとなる。そのことを確認しておかなければならない。再び敗戦して憲法なるものを押し付けられないためにも、確認しておかなければならない。

 日本の冤罪を晴らすこと

 憲法問題または憲法改正問題は、第二に歴史戦の中心問題である。「日本国憲法」成立過程の違法性を糊塗するために、護憲派も改憲派も、成立過程史の研究をサボタージュしてきた。いや、護憲派の場合は、ポツダム宣言が無条件降伏を規定したものだとか、議会が自由に憲法審議を行ったとか、国民が「日本国憲法」を支持したといった嘘を振りまいてきた。いまだにテレビや教科書では、いや護憲派系の学術書でも、ポツダム宣言が無条件降伏を規定したという嘘が振りまかれている。とんでもない話である。

 こういう嘘が振りまかれるのは、何としても、「日本国憲法」の違法性を糊塗し、正当性をでっちあげるためである。

いや、嘘は、占領期に関してだけ捏造されるわけではない。さすがに、護憲派の学者たちは、ポツダム宣言無条件降伏説の弱さを知っているし、少なくともGHQ案を米国が押し付けた事実を真っ向から否定することもできない。そこで、嘘は、成立過程に関してだけではなく、日本のかかわった戦争一般に拡大する。それが、侵略戦争論と日本犯罪国家論である。ナチ・ドイツに匹敵する犯罪を犯したのだから、仮に「日本国憲法」を押し付けられたとしても、それは致しかたなかった、或いは当然だという議論である。つまり、自虐史観である。2015年の安保法制の論議を聴くと、この代表格が小林節氏のようである。

 護憲派だけではなく、改憲派も、多かれ少なかれ、この自虐史観に染まっている。もちろん、日本が侵略戦争を行い犯罪国家であったとしても、日本に憲法を押しつけるのは違法行為である。だが、こういう法学的・国家論的には当たり前のことを、堂々と考えられるだけの〈根性〉が日本の改憲派にはない。だから、改憲派によれば、押し付けられたけれども、日本は悪いことをしたのだから押し付けられても仕方がなかったし、施行されて71年間も経過するのだから「日本国憲法」は有効だとなるわけである。

 このように、「日本国憲法」成立過程の違法性をごまかし「日本国憲法」有効論をでっちあげるためには、慰安婦性奴隷説や南京大虐殺説などに代表される自虐史観が必要となるし、逆に言えば、自虐史観を持つ心性が「日本国憲法」有効論の背景にあるのである。

 つまり、有効論を支えるために慰安婦性奴隷説などの自虐史観が再生産され、再生産された自虐史観が「日本国憲法」有効論を再生産していくという構造にあるのである。従って、自虐史観を断つには、「日本国憲法」の違法性を国家的に確認する作業が必要なのである。それが「日本国憲法」無効確認である。

 話しを続けるならば、「日本国憲法」の内容面に焦点を当てれば、憲法問題または憲法改正問題は第三に、安全保障の問題である。端的には、交戦権と戦力を否定して外国の属国でありつづけるか、交戦権と戦力を肯定して独立国になるかという問題である。他にも、いかなる政体をとるかという問題もあるし、いろいろな問題として捉えられよう。

 重要なのは、第一、第二、第三の問題である。すべては一つである。独立国家の思想である。独立国家ならば、自国の力と思想に基づき憲法をつくり、自らの頭で歴史の解釈を確定し、自国の力で国家と国民、領土を守らなければならない。この考え方に見合う方法の第一歩が、「日本国憲法」無効確認である。

  *なお、拙著『憲法無効論とは何か』(展転社、2006年)、『「日本国憲法」・新皇室典範無効論』(自由社、2016年)、『自衛戦力と交戦権を肯定せよ』(自由社、2017年)参照。
また、杉原誠四郎・小山常実『憲法及び皇室典範論』(自由社、207年)参照。

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