不正検定問題検討6――日英同盟解消問題を調査官の要求通りに書いた教科書はゼロだった

 6回目は、完全にダブルスタンダードの事例である。今回は、『教科書抹殺』の中の事例44、欠陥箇所360番の件である。  『新しい歴史教科書』は、第5章「二つの世界大戦と日本」の最後の方の253頁に、〈時代の特徴を考えるページ 近代後半(大正・昭和前半)とはどんな時代だったのか〉という、アクティブ・ラーニングのコラムを設定している。…
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不正検定問題の検討5――人類誕生と古代日本との関係

 5回目は、どのようにタイトル付けしたらよいか分からない件についてである。『教科書抹殺』の中の事例23、即ち欠陥箇所130番の件である。ともあれ、始めよう。 何を要求しているのか分からない指摘――ダブルスタンダード以前  『新しい歴史教科書』は、68頁で、第1章「古代までの日本」の最後に《対話とまとめ図のページ》を置き、兄弟…
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不正検定問題の検討4――深川江戸資料館の〈長屋の一角〉〈四畳半〉にみられる学び舎優遇

 育鵬社を優遇する検定  ここまで3件、ダブルスタンダードの事例を紹介してきた。一回目の坂本龍馬の件では日本文教出版、教育出版、帝国書院、育鵬社の4社が、自由社と同様の記述をしていたにもかかわらず、優遇措置を受け検定合格した。二回目の「臥薪嘗胆」の件では、育鵬社が自由社より優遇されていた。三回目の〈ペリー神奈川上陸図〉の件では、育…
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不正検定問題の検討3――「ペリー神奈川上陸図」

 3回目は、『教科書抹殺』の事例18、欠陥箇所番号249番の件である。『新しい歴史教科書』は、159頁上欄に、ペリーが1854(嘉永7)年1月に神奈川(横浜)に上陸したときの様子を描いた絵画の写真を掲載した。この絵画は多くの教科書が掲載しているものであるが、自由社は「ペリー神奈川上陸図」という名称を付けて掲載した。だが、これに対して、「…
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不正検定問題の検討2――臥薪嘗胆の説明文をめぐって

 2回目は、三国干渉を受けて、日本が合言葉とした「臥薪嘗胆」に関する記述をめぐってである。「臥薪嘗胆」という用語を使っているのは自由社と育鵬社の二社だけである。二社とも本文で「臥薪嘗胆」という言葉を用い、側注でその説明を行っている。そして、自由社の記述は欠陥箇所とされ、育鵬社の記述には何の意見も付かず検定合格した。二社の説明文を引用しよ…
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不正検定問題の検討1――坂本龍馬をめぐるダブルスタンダード

 10日ほど前から、歴史教科書不正検定問題を私なりに検討し始めた。とはいっても、検討の観点はただ一つ。『新しい歴史教科書』に対する検定と東書などの他社教科書に対する検定で二重基準(ダブルスタンダード)があるかどうかという一点である。  この観点から、まずは「つくる会」が『教科書抹殺』(飛鳥新社、2020年)で取り上げた100件につ…
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真実の「日本国憲法」成立過程史の教育を――現在の公民教育の第一目的は「日本国憲法」を憲法に偽造することである

他社記述の歴史偽造……議会審議に対する統制を書かない  前述のように7月には他社の公民教科書を検討した。当然、他社の「日本国憲法」成立過程史も検討した。特に、帝国議会の審議過程についてどのように記しているかということに注目して検討した。まずは、他社の記述を引用しよう。 ・東京書籍  改正案は帝国議会で審議され、一…
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全社が政治権力の必要性を認めるようになった

全社が政治権力の必要性を認めるようになった  ここまで最近の公民教科書について悪い点ばかり指摘してきた。ただし、前回及び今回、改善された点がなかったわけではない。特に、領土問題又は領土をめぐる問題に関する記述は格段に良くなった。もっとも、これは、政府肝いりで改善された点である。 これに対して、特に政府が力を入れたわけ…
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グローバリズムによるナショナリズム狩り―――『新しい公民教科書』に対する検閲の本質的な意義

 3月以来、『新しい公民教科書』に対する検定が過酷であり、検閲とも言えるものだったことを記してきた。特に、中国関係の記述に対する検定が厳しかったから、中国に忖度した検定だということを強調してきた。  また、何回も前の記事で、7月に入ってから、令和元年度検定を通過した自由社以外の他社公民教科書の検討を行ったことを記した。検討を行う中…
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自衛戦力と交戦権を肯定せよ(三度目)

南シナ海または東シナ海有事に備えるために  前回の記事を認めて改めて考えたことがある。米中新冷戦が「米中戦争」になった場合、あるいは中国が尖閣を占領しそうになった場合乃至は占領した場合に備えた法的整備を一刻も早くしておかなければならないのではないかということだ。何よりもしなければならないことは、自衛戦力と交戦権を肯定しておくことだ…
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『新しい公民教科書』の描く米中新冷戦――「米中戦争」の状況を前にして

『新しい公民教科書』は「米中新冷戦」を描いた  5月以来、基本的に体を休めながら、『新しい公民教科書』のことを考え続けてきた。また、6月7月とのんびりと他社教科書を検討した。そして6月末以来、何度か『新しい公民教科書』について話をさせていただく機会があった。特に7月26日には、戦後レジームとの関連で『新しい公民教科書』についてまと…
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令和2年版公民教科書を検討して特に気付いた『新しい公民教科書』の特徴――家族・地域社会・国家・国際社会論、中国論、…

 一種間ほど前に、今回の検定を通過した中学校公民教科書の全体的な検討を終えた。5月以来身体の休養をとることが第一の課題であったから、ずいぶん時間がかかってしまった。歴史教科書の検討もしたいと思っているが、手付かずのままである。  さて、全体的な検討を終えて改めてわかった『新しい公民教科書』の特徴を記しておきたい。 家族――地域社…
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 政治に従う立場を復活させよ--文科省は自由社差別をやめよ

 育鵬社公民教科書の単元3「国民主権と天皇」を読む  7月に入り、ようやく他社の公民教科書を読みだした。最初に育鵬社から読み始め、「第二章 私たちの生活と政治」の単元3「国民主権と天皇」まで読み進めた。ここで、気になった記述を見つけた。「国民としての自覚」との小見出しの下、育鵬社は、次のように述べている。  近代日本…
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2020年6月末の雑感―――タイムリーな『新しい公民教科書』の検定合格

 4月末に『新しい公民教科書』に関する仕事を一応やり遂げた。5月に入って体調が悪化し、5月と6月はひたすら休養に努めた。休養に努めた間も、『新しい公民教科書』のことばかり考えてきた。検定意見を聴いた11月27日以来、7か月間ずっとそうである。  6月25日、文科省「不正検定!」糾弾集会に参加して――『新しい公民教科書』を検定合格さ…
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『新しい歴史教科書』の検定再申請を決定! --「つくる会」FAX通信より

 「つくる会」は、下記のように、『新しい歴史教科書』の検定再申請を決定しました。ご一読ください。  これでようやく、検定合格した『新しい歴史教科書』と『新しい公民教科書』がセットで揃う形が整う可能性が高まりました。もともと、私を含めた公民教科書執筆者は、再検定申請支持の立場だったので大歓迎します。 検定合格してきた『新し…
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令和元年度検定は自由社潰しが目的

 文科省ホームページに教科用図書検定調査審議会の公民小委員会や第2部会の議事録が載ったと聞いたので、のぞいてみた。ずいぶん驚いた。二点のことを報告しておきたい。  公民教科書・歴史教科書の検定意見数の割合  第一は、検定意見数のことである。中学校公民教科書は6社が検定申請して合格したが、6社全体の検定意見数が250件…
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5月27日、『市販本 検定合格 新しい公民教科書』発売

 5月27日、『市販本 検定合格 新しい公民教科書』(自由社)、全313頁が発売される。これを読めば、今年の採択戦に臨む『新しい公民教科書』の内容が分かる。とともに、『新しい公民教科書』が検定に名を借りた過酷な検閲を受けていたことが分かる。最初はそうでもなかっただろうが、年が明けてから、文科省は『新しい歴史教科書』だけではなく、『新しい…
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突然、老人になる

 昨日12日の1時過ぎ、出かけようとして靴下を履こうとしたとき、驚いた。右足の甲が、人差し指より外側全体にかけて赤くなっていた。帰ってきて靴下を脱いだころには、今度は色が収まり、全体にまだら模様となっていた。気が付けば、左足は、右足ほどひどくはないが、とっくにまだら模様となっていたようだ。〈突然、老人になる〉という感覚を味わった。昨日と…
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『新しい公民教科書』の画期性とは何か7――中国の全体主義的性格、民族弾圧を記す

  今回が、〈『新しい公民教科書』の画期性とは何か〉第7回となる。シリーズの最後となる。できるだけ拡散をお願いするものである。   21世紀の「新冷戦」 国際社会が競争社会であると捉える『新しい公民教科書』は、米ソ冷戦と類比して、今日の国際社会をアメリカと中国との「新冷戦」の時代と規定した。単元61「冷戦終結後の国…
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『新しい公民教科書』の画期性とは何か6――お花畑世界観打破のため、国際社会の仕組みを説明した

 国際社会は競争社会 国家の思想の再建を目指す『新しい公民教科書』は、国際協調の必要性を説くとともに、国際社会が競争社会でもあることを明確化した。単元59「国際協調と国際政治」では、「国益の追求と外交」の小見出しの下、現行版と同じく次のように記した。 国際社会では、主権国家は相互に自国の国益を追求し、国の存…
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