政府見解・最高裁判例条項は第三の「戦後日本の"拘束具"」となる  転載歓迎

   再度いうが、今回の教科用図書検定基準改正に関するパブリックコメントを送っていたただきたい。パブリックコメントの中では、近隣諸国条項の撤廃を要求していただきたい。また、政府見解・最高裁判例条項の新設に反対していただきたい。切に希望する。特に、政府見解・最高裁判例条項の新設は、大きな禍根を残すことになる。

  なぜ、私はそのように考えるのか。私は、かつて、「戦後日本の“拘束具”としての『日本国憲法』」という論文を『正論』に掲載したことがある。もう11年も前のことだ。教科用図書検定基準改正のことを考えていると、この論文のタイトルである「戦後日本の“拘束具”」という言葉を思い出した。

  本ブログでも、2013/05/26 17:22 日本人差別「憲法」--「従軍慰安婦」問題捏造の背景...の中で述べたように、「日本国憲法」は内容の点でも作成過程の点でも日本人を差別し、自由に活動出来ないように縛り上げる「憲法」である。「従軍慰安婦」問題や「南京大虐殺」の捏造をもたらした「犯罪国家・日本」という概念も、「日本国憲法」に現れた日本人差別思想・日本人性悪説が生み出したものである。その意味で、「日本国憲法」は「戦後日本の"拘束具"」と位置付けられる代物である。

  政府見解・最高裁判例条項は第三の「戦後日本の"拘束具"」

  「日本国憲法」の日本人差別思想を国民教育の上で拡大していく上で決定的な役割を果たしたのが、昭和57(1982)年の教科書誤報事件を通じて作成された近隣諸国条項(教科用図書検定基準の中の一項)である。この事件以降日本の教科書は著しく自虐的になり、日本の国民思想そのものが自虐的となっていく。その延長上に平成5(1993)年の河野談話が生まれる。河野談話がいかに日本を国際的に痛めつけてきたかは、周知の事実である。その意味で、近隣諸国条項は、第二の「戦後日本の"拘束具"」である。

  しかるに、安倍政権は、我々が要求してきた近隣諸国条項を撤廃せず、教科用図書検定基準の中に「閣議決定その他の方法により示された政府の統一的な見解又は最高裁判所の判例が存在する場合には、それらに基づいた記述がされていること。」という条項(政府見解・最高裁判例条項)を新設するという方針を打ち出した。この条項が新設されれば、河野談話や村山談話、菅談話を初めとした反日談話が、政府統一見解として教科書に登場し、これらの談話の精神に合致した記述が拡大していくこととなろう。近隣諸国条項は、最近少々その拘束力が弱くなってきていた。だが、今回の政府見解・最高裁判例条項新設で、一挙にその拘束力を強めることになろう。まさしく、政府見解・最高裁判例条項は、第三の「戦後日本の"拘束具"」となっていくだろう。それゆえ、断固として、政府見解・最高裁判例条項の新設に反対するものである。

   近隣諸国条項を撤廃せよ
  
  なぜ、近隣諸国条項を撤廃しないのか。近隣諸国条項さえ撤廃すれば、何も改正せずとも、教科書は反日主義を或る程度払拭し、改善されていくだろう。もちろん、第一の「戦後日本の"拘束具"」である「日本国憲法」を始末しなければ、反日主義の完全払拭は無理であろうが、8割程度は改善されていくと思われる。

  近視眼的な思考が日本を滅ぼす

  今回の教科用図書検定基準改正問題について考えてみると、日本人が近視眼的な思考しかできないことに愕然とせざるを得ない。安倍政権が政府見解・最高裁判例条項を新設するのは、領土問題について日本と中韓との間で中立的な立場をとるような教科書記述を禁止するためである。この条項が新設されれば、確かに中立的な記述は一挙に消滅しよう。しかし、既に、領土教育の記述は著しく改善されている。何もしなくても、スピードは遅いかもしれないが、更に改善されていくことは確実なのである。また、政府見解・最高裁判例条項など新設せず、ただ近隣諸国条項を撤廃する方が、領土教育の改善はもっと早く且つ確実になっていくだろう。

  領土問題についてだけは条項の新設はプラスであろうが、その小さな果実の代わりに、日本が失うものは極めて大きい。河野談話を根拠に「従軍慰安婦」問題を教科書に掲載しなければならなくなるだろうし、村山談話を根拠に日本の戦争を「侵略戦争」と位置付けなければならなくなるだろう(現在は、日本の「悪事」を書かないと検定合格できないけれども「侵略」と位置付けなくても合格できる)。今回の検定基準改正は、一のものを得るために十のものを失う大愚策であると言わねばならない。

  それゆえ、次のように言わざるを得ない。政府見解・最高裁判例条項を新設するくらいならば、何もするな、と。何も改正しない方がはるかにましである。

  本来しなければならない改正とは、ただ一つ。近隣諸国条項を撤廃することである。


   
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