平成24公民教科書資料Ⅱ(7)領土問題

                 Ⅱ、国家主権

             (7)領土問題
 

  領土問題、領土をめぐる問題に関しては、新聞で報道されたほど良くなっていない。竹島、尖閣を書いていない教科書もあるし、竹島、尖閣に付いて中立的な立場から書いている教科書もあるからである。

○分析項目
 ①北方領土点
 ②竹島……
 ③尖閣……
 ④分量、見出し……
 備考⑤公海



○東京書籍
 ①北方領土……日本固有の領土
 ②竹島……日本固有の領土
 ③尖閣……日本の領土
 ④分量、見出し
①「第5章 地球社会とわたしたち」「1 国際社会と世界平和」の節見出し下、単元「2 国際社会における国家」の単元見出し下、「日本の領土をめぐる問題」の小コラム下、
 「北方領土」の小見出し下、「1951年のサンフランシスコ平和条約で、日本は千島列島を放棄しました。しかし、歯舞諸島、色丹島、国後島、択捉島の北方領土は、千島列島にふくまれない日本固有の領土です。
 第二次世界大戦後にソ連が不法に占拠した北方領土の返還を、日本は、ソ連を継承したロシア連邦に求めています」(151頁)。
②「竹島」の小見出し下、「竹島は、隠岐諸島の北西に位置し、島根県隠岐の島町に属する日本固有の領土です。しかし、韓国が不法に占拠していることから、日本は、韓国に対して抗議を続けています」(151頁)。
③「尖閣諸島」の小見出し下、「沖縄県先島諸島の北方に位置する尖閣諸島は日本の領土ですが、中国がその領有を主張しています」(151頁)。
④分量……①は5行、②は3行、③は2行
⑤備考……第5章1節単元「2 国際社会における国家」下、「主権国家」の小見出し下、
  「経済水域の外側の水域は公海と呼ばれ、どこの国の船や漁船も自由に航行や操業ができます(公海自由の原則)」(150頁)。

○日本文教出版 
 ①北方領土……歴史的に日本の領土
 ②竹島……記述有り。しかし、中立的
 ③尖閣……記述有り。しかし、中立的
 ④分量、見出し……「定まらない領土と国境」の小コラム
第4編第1章1節単元「1 国際社会と主権国家」下、「定まらない領土と国境」の小コラム下、
 「周囲を海に囲まれた島国である日本には、国境をめぐる問題があります。北海道根室沖の歯舞群島・色丹島・国後島・択捉島は北方領土とよばれ、歴史的に日本の領土でした。しかし、第二次世界大戦後、旧ソ連(ロシア)に占領され、今でも返還交渉が続いています。島根沖の竹島は、韓国もその領有を主張しています。沖縄県西方の尖閣諸島は、第二次世界大戦後、アメリカの統治下におかれましたが、沖縄返還ともに日本の領土にもどりました。しかし、中国もその領有を主張しています。
  国境線は、隣接する国々の大きな関心を集め、実際の利害もからみます。特に、経済水域の設定で、小さな島一つの領有も重要になりました。北方領土、竹島、尖閣諸島周辺も、水産資源や鉱産資源が豊富で、注目されています」(183頁)
・北方領土の写真、沖ノ鳥島の写真(183頁)

○教育出版
 ①北方領土……「日本固有の領土」
 ②竹島……中立的
 ③尖閣……中立的
 ④分量、小見出し……北方領土について、大コラムの中の小見出し、9行
 ⑤備考……「交流から共生へ」という教育出版の記述は本当に惚けたもの
第6章2節単元1「国際社会を構成する国家」下、小コラム「日本の領土をめぐつて」下、
 「北海道の東にある歯舞群島、色丹島、国後島、択捉島の北方領土は、第二次世界大戦後ソ連に占領され、現在はロシアに引き継がれています。日本に返還するための交渉が続けられてきましたが、大きな成果はみられていません。1990年代以降は、北方領土に住むロシア人の病気の治療が日本で行われたり、震災時の支援や訪問団の派遣が行われたりするなど、さまざまな交流が進められています。こうした交流を生かしながら、今後もロシアに対して、北方領土の返還を求め続けていくことが大切です。
 北方領土のほか、日本海に位置する竹島(島根県)については、日本と韓国の間にその領有をめぐって主張に相違があり、未解決の問題となっています。また、東シナ海に位置する尖閣諸島(沖縄県)については、中国もその領有を主張しています」(195頁)。
・「北方領土」の地図で、「日本固有の領土であり、ロシアにその返還を要求している地域」(195頁)。

○清水書院
①北方領土……「固有の領土」
第3編第1章1節単元1下、上欄の「日本の領土問題」の小コラム下、「北方領土」の見出し下、
 「1945年8月下旬からソ連が占拠した千島列島を、日本はその後サンフランシスコ平和条約によって放棄した。しかし、択捉島以南(択捉・国後・色丹・歯舞群島の北方四島)は放棄した千島列島にはふくまれない日本固有の領土であり、ソ連の地位を引きついだロシアに、返還を求める交渉がなされている」(157頁)。
②竹島……同単元、157頁上欄に、「竹島」と題して、「島根県隠岐諸島北西にある竹島は、漁採地として17世紀なかばには日本が領有権を確立し、第二次世界大戦後も日本の管轄下にあると確認された固有の領土であるが、領有権を主張する韓国が占拠している」(157頁)
③尖閣……同単元、157頁上欄に、「日本の領土と経済水域」の見出し下、「沖縄県先島諸島の北方の東シナ海にある尖閣諸島は、他国の領有の跡がないことを確認のうえ、1895年、正式に日本の領土に編入し南西諸島の一部となったが、1970年代ごろから中国が領有権を主張するようになった」(157頁)。
④分量、小見出し……囲み記事で、9行


○帝国書院 
 ①北方領土……「明治時代から、日本の領土として国際的に認められてきました」
 ②竹島……記述なし
 ③尖閣……記述なし
 ④分量、小見出し……小コラム
第4部1章単元1「国家と国際社会」の単元見出し下、
「北方領土」の小コラム下、
 「北海道の北東に位置する歯舞諸島・色丹島・国後島・択捉島は、明治時代から、日本の領土として国際的に認められてきました。しかし、第二次世界大戦後にソ連が占領してから60年以上、これらの島々ではソ連、そしてロシアの支配が続いています。日本は、ロシアに北方領土問題の解決と日ロ平和条約の締結を呼びかけ、両国間の真の安定した友好関係を築こうとしています」(173頁)

○育鵬社 
 ①北方領土……日本固有の領土
 ②竹島……日本固有の領土
 ③尖閣……日本固有の領土
 ④分量、見出し……小見出しなし、5行
  ・グラビアで半頁、北方領土=日本固有の領土、竹島=日本固有の領土
   尖閣=日本の領土
 ⑤第5章第1節単元2下、「主権のおよぶ範囲」の小見出し下、「…排他的経済水域になます。その外側は公海で、どの国も使用することができます(公海自由の原則)。
 領土・領海の上空の大気圏内(200~300㎞)を領空といいます。領土・領海・領空への侵犯は国家主権の侵害です」(156頁)。
・同単元下、「日本の領土問題」の小見出し下、「日本も近隣諸国との間で領土問題をかかえています。歯舞群島、色丹島、国後島、択捉島の北方領土、日本海上の竹島は、それぞれロシア、韓国がその領有を主張し、支配しています。また、東シナ海上の尖閣諸島については、台湾と中国がその領有を主張しています。
しかし、これらの領土は歴史的にも国際法上も、日本の固有の領土です」 (157頁)。
・「日本の主権範囲」という地図で、三つの問題を、外務省ウェブサイトより説明(157頁)
 「北方領土」の小見出し下、「歯舞群島、色丹島、国後島、択捉島の北方四島は、日本固有の領土です。しかし、旧ソ連は第二次世界大戦後の1945(昭和20)年8月28日から9月5日までの間に『北方四島のすべてを占領』し、『すべての日本人を強制退去』させました。それ以降、『今日に至るまでソ連、ロシアによる不法占拠が続いて』います。日本は四島の返還交渉を粘り強く継続しています。(外務省ウェブサイトより引用)」
「竹島」の小見出し下、「島根県隠岐諸島の北西に位置する竹島は日本固有の領土です。1954(昭和29)年からの『韓国による竹島の占拠は、国際法上何ら根拠がないまま行われている不法占拠』であり、『我が国として厳重に抗議を重ね』ています。また、『平和的手段による解決を図る』ために、『国際司法裁判所に付託することを提案しましたが、韓国はこれを受け入れず、現在に至って』います。(外務省ウェブサイトより引用)」
「尖閣諸島」の小見出し下、「沖縄県八重山諸島北方の尖閣諸島は、日本の領土です。しかし中国は、『1970年後半東シナ海大陸棚の石油開発の動きが表面化するに及びはじめて尖閣諸島の領有権を問題とする』ようになりました。ただし、中国が挙げている根拠はいずれも『領有権の主張を裏付けるに足る国際法上有効な論拠とはいえません』。(外務省ウェブサイトより引用)

○自由社 
 ①北方領土……単元53で「日本固有の領土」(145頁)
 ②竹島……単元53で「日本固有の領土」(145頁)
 ③尖閣……単元53で「日本固有の領土」(145頁)
 ④分量、見出し……単元53「国家と国際関係」の1頁弱、大コラム「わが国の領土に関する問題」の2頁、グラビアで2頁、計5頁弱
大コラム「もっと知りたい わが国の領土に関する問題」下、
①「北方領土  ロシアが占領中」の中見出し下、「旧ソ連による侵略」の小見出し下、「歯舞群島・色丹・国後・択捉、4 島からなる北方領土は、これまで一度も外国の領土になったことのないわが国固有の領土である。  しかし、第二次世界大戦末期、旧ソ連軍は日ソ中立条約を破って、1945(昭和20)年8月9日に満洲、次いで8月11 日に南樺太に侵入した。そして8月18 日に、千島列島の北端、占守島に侵入、この地域を守備していた日本軍との激戦をへて、9月5日までに北方四島を占領した。それ以降、ロシアになった現在まで不法占拠を続けている。当時、四島には約1万7千人の日本人が住んでいたが、1949 年までに全員が強制退去させられた。 また、しばしば領海を侵したとして日本漁船が銃撃、拿捕、抑留されている」(148頁)。
「返還要求の努力」の小見出し下、「北方四島の総面積は千葉県とほぼ同じで、近海は世界有数の豊富な漁業資源に恵まれている。これをとりもどすことは旧島民をはじめ日本国民全体の悲願である。
  しかし、ロシアは『第二次世界大戦の結果として法に基づいてロシアへと移った』とし、かたくなな態度を続けており、進展はみられていない。
  この一方で、4島に住むロシア人との交流事業、人道支援事業が行われている」(148頁)
②「竹島 韓国が占領中」の中見出し下、「江戸時代からわが国が領有」の小見出し下、「竹島は竹が茂っていた島で、人は住めないが周辺は海流の影響で豊富な漁場となっている。
  江戸時代には鳥取藩の人が幕府の許可を得て漁業を行っていた。1905(明治38)年、国際法に従ってわが国領とし島根県に編入、以降実効支配を行ってきた。戦後は日本領土を確定した国際法であるサンフランシスコ講和条約で日本領土と確認されている」(149頁)。
「実力で占拠」の小見出し下、「ところが対日講和条約が発効する直前に韓国李承晩政権は、一方的に日本海に『李承晩ライン』を設定し、竹島を自国領としてとりこみ、違反したとする日本漁船に銃撃、拿捕、抑留などを実施した。1954 年には、沿岸警備隊を派遣し、竹島を実力で占拠した。現在も、警備隊員を常駐させ、実力支配を強化している」(149頁)。
 「韓国政府の見解」の小見出し下、「韓国が竹島の領有を主張する理由は、①竹島は韓国名獨島で、固有の領土である、②日本は力で日本領に編入した、③ GHQ の指令で韓国領土とされていた、などとするものである」(149頁)。
「国際司法裁判所への提訴」の小見出し下、「①の主張に対しわが国は、獨島と竹島はちがう島であることは歴史文献からも明白であること、他の二つの主張は、事実と国際法に照らして成り立たないと反論している。そして、問題を平和的に解決するために1954 年以来、国際司法裁判所へ付託することを提案しているが、韓国政府は応じていない」(149頁)。
③「尖閣諸島 中国が領有権を主張」の中見出し下、「尖閣諸島はわが国固有の領土である。この周辺海域に1970 年代はじめ有望な油田が確認された。すると、中国はこの尖閣諸島を自国の領土であると主張しはじめた。近年、尖閣周辺海域では、中国漁船がしばしば違法操業を行っている。
 また、2004 年ごろから日中両国の中間線付近にガス油田採掘施設を設置した。油田はわが国のEEZ の海底につながっており、採掘は資源の横取りではないかと、わが国は改善を求めている」(149頁)。




"平成24公民教科書資料Ⅱ(7)領土問題" へのコメントを書く

お名前
メールアドレス
ホームページアドレス
コメント