平成24公民教科書資料Ⅱ(3)公共財の捉え方

         Ⅱ、国家主権

         (3)公共財の捉え方


  国家の役割として国防ということを位置づければ、必然的に、経済学上第一の公共財として位置づけられている国防を公共財として位置づけないとおかしなことになる。ここでは、各社が警察・治安と自衛隊・国防を公共財として明確に位置づけているかどうか見ていくことにしよう。

○分析項目
①経済編の中で、警察・治安を公共財又は公共サービスと位置づけているか
②経済編の中で、自衛隊・国防を公共財又は公共サービスと位置づけているか扱っているか


○東京書籍
①②警察・治安、自衛隊・国防とも無視
 第4章4節単元「2 政府の役割」の下、「市場と政府」の小見出し下、「市場では供給されにくい公共施設(社会資本)をつくったり、医療や教育などの公共サービスを提供したり、あるいは社会保障のための支出を行ったりして、国民のくらしをよくするのは、政府の重要な役割です」(132~133頁)。
 

○日本文教出版
①警察・治安を「公共サービス」と位置付ける。
②自衛隊・国防は無視
第3編第3章「1 政府の仕事と財政」の節見出し下、単元「1 財政のはたらき」下、
「政府の仕事」の小見出し下、「第二に、道路や住宅・上下水道、学校・図書館・博物館・病院・公園などの社会資本を建設し、警察・消防、教育・科学振興、保健衛生などの公共サービスの提供も政府の仕事です」(160頁)。


○教育出版
①②警察も国防も公共サービスと位置づける。
 第4章3節単元1「財政が果たす三つの役割 政府の経済活動」下、「公共財の供給」の小見出し下、「政府は、道路・ダム・港などの社会資本をはじめ、警察・消防・教育・国防といった公共サービスを提供します。なぜ、政府が提供するのでしょうか。……」(146頁)。

○清水書院
①②「警察」を「公共的なサービス」とする。
第2編第3章1節「私たちのくらしと財政」下、単元1「財政のはたらき」下、「財政の三つのはたらき」の小見出し下、「財政のはたらきの第一は、社会資本や公共サービスの提供である。民間の企業では資金を出すことがむずかしい社会資本の整備をおこなったり、警察・消防など国民の生活を守るためのしごとをしたり、高齢者や障がい者への介護など、国民に広くサービスを提供することである」(126頁)。
   ……国防が除かれる。
・家計、企業、政府の三者の循環図を記す。(99頁)

○帝国書院…
①警察・治安を「公共サービス」と明言する。
②自衛隊・国防は「公共サービス」と明言しないが、微妙。
          どう位置づけるべきか。
・「第3部 私たちの暮らしと経済」「第4章 納税者として経済を考えよう」下、単元1「私たちの生活と財政」下、「私たちの生活と財政」の小見出し下、「私たちがモノを買ったり外食したりするとき、それらを提供しているのはほとんどが民間の企業です。しかし、私たちの生活を見わたすと、政府によって提供されているモノやサービス(公共サービス)もたくさんあります。たいていの道路や橋の建設といった公共事業、外交、防衛などは民間企業によっては提供されません。」(156頁)。
・「経済の循環と財政の役割」の小見出し下、「財政の役割は、(1)道路や警察、司法サービスなど民間企業では供給しにくいモノやサービスを社会に提供すること」(157頁)。
・「経済の循環」の図。家計、企業、政府の三者の循環(156頁)
・第2部第3章単元2「地方公共団体の仕事としくみ」下、「公共サービスは消防や警察といった住民の安全を守るための活動から、道路や下水道……」(62頁)

○育鵬社 
①公共財の1つとして警察
②国防・自衛隊は出てこず
・「第4章 私たちの生活と経済」第5節「私たちの生活と財政」下、単元1「政府の仕事と財政・租税」下、「社会資本と公共サービス」の小見出し下、「公共財である学校や図書館、公園や病院などを」(136頁)
・同単元同小見出し下の側注①で、「例えば、道路や公園、公衆衛生や上下水道、警察や消防など、人々が共同で使用できる財やサービス」(136頁)
 ……しかし、本当に明確には、警察さえも公共サービスとは記していない。

○自由社 
 ①公共財の1つとして警察
 ②公共財の一つとして、国防・自衛隊
単元45「経済活動と政府の役割」下、「警察や国防、保健衛生、医療、教育、公園の整備
なども、私たちの生活に必要なサービスとしての公共財となります
。」(124頁)

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