〈ミニ知識 経済活動の自由、資本主義と信用〉のうち中国部分が全面削除された

 次に掲載しておきたいのが、単元25【経済活動の自由】の中の〈ミニ知識 経済活動の自由、資本主義と信用〉である。このコラムの傍線部にあたる中国部分に対して検定意見70番が付き、7割程度は残せる感じだったが、1月下旬に厳しくなった検定のせいで全面削除となった。ご一読願いたい。


ミニ知識 経済活動の自由、資本主義と信用〉

 1991 年のソ連崩壊以降、ほとんどの国が資本主義経済体制をとっている。資本主義経済は、職業の自由をはじめとした経済活動の自由が保障された社会で成立する。経済活動の 自由が成立するには、人々の間に一定の信頼関係、信用というものが成立している必要がある。資本主義社会では、見知らぬ人同士の間でも一定の信頼関係が成立している。会ったことのない人同士でも契約を取り結んだならば契約が守 られるものと信じることができる。購買した商品は当然に一定の品質を保っているものと考え、毒入りの食品や偽物ものの商品を売りつけられることは基本的にあり得ないと信じることができる。遠い外国から輸入された商品であっても、 毒入りや偽物ではないと信じることができる。こういう信頼関係が成立して初めて、資本主義経済体制は順調に発達して いくのである。

 これに対して、世界第二の経済大国といわれる中国では、人々の間で信用というものが成立していない。人々は売手を信用していないし、商品も信用していない。平気で毒入り商 品を中国国内で、そして世界に売りさばいているし、偽物商品も特に国内で売りさばいている。モラルなき経済活動が行われる中国のような国では、経済活動の自由は混乱をもたら す。混乱が起こらないようにするには、政府による自由の制限が必要となり、独裁が必要となる。さらにいえば、人々は会社も、政府も信用しない。政府も国民を信用しないから、必 然的に独裁が必要となる。
全面削除
 *新75ページ参照


 今思い起こせば、調査官の態度は傍線部のうちの半分程度には反対ではなかったようだ。もちろん、3割程度は反対だからこそ意見が付いたのだが、少しは原文を残せると感じていた。だが、公民小委員会か第2部会の意向から、全面削除せざるを得なくなったのである。

 なお、付言するならば、公民教科書は現代社会を扱うものであり、日本国民の政治経済社会その他に関する思想を直接に形成するものである。歴史教科書よりはるかに直接的に、そして大きく日本国民の社会国家認識を狂わせてきたものである。国民には、歴史教科書以上の関心をもって監督していくことが求められていると言えよう。


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