北朝鮮有事に備えて自衛戦力と交戦権を肯定せよ――解散総選挙のニュースに接して

 北朝鮮有事に備えた国内法の整備を

 明日、9月25日、安倍首相は、衆院の解散を表明するという。9月28日に召集される臨時国会冒頭で解散が行われる予定となっている。

 解散が行われれば、10月10日に公示され22日投開票となる。北朝鮮のミサイルによる脅威が続く中、総選挙を行っている場合であろうか。

 とはいえ、総選挙を行うとするならば、与野党とも国防問題を争点として総選挙を戦ってもらいたいものである。北朝鮮の脅威が迫る今という時期は、国防問題を論じる格好の時期だとも言えるからである。いよいよ北朝鮮有事の時には、自衛隊による拉致被害者の救出という課題が出てくる。また、其の他の日本人の救出や避難という課題が出てくる。だが、現行法では自衛隊が救出することは難しいのではないか。やはり、最低限、自衛戦力と交戦権を肯定する国内法を整備する必要があるのではないか。

 それゆえ、安倍首相は、解散を行う際には、《北朝鮮のミサイル・核武装化や中国による尖閣周辺の領海への侵入といった国防の危機に対処するためには、自衛戦力と交戦権を肯定しなければならない。自衛戦力と交戦権を肯定する国内法を作るために、衆院を解散して国民世論を問いたい》と説明してもらいたい。

 安倍首相によるこのような説明がないとしても(ないだろうが)、他党には、是非、国防問題こそを争点として、総選挙を闘ってもらいたいものである。そして、自衛戦力と交戦権を肯定する国内法の作り方について、それぞれ提案してもらいたい。特に、小池新党、維新の会、民進党には、国内法の作り方について、各党なりの提案を行ってもらいたい。

 自衛戦力と交戦権を肯定する国内法の作り方 

自衛戦力と交戦権を肯定する国内法の作り方には、次の三種が存在する。

a 「日本国憲法」第九条第二項の解釈を、自衛戦力と交戦権の肯定説に転換する。
b 第九条第二項を削除した「日本国憲法」改正を行う。
c 「日本国憲法」無効確認を行い、現在の「日本国憲法」から前文及び第九条第二項と改正手続きを定めた第九十六条を除いたものを「国家運営臨時措置法」として制定しなおす。無効確認と臨時措置法の制定は、国会の過半数の賛成で行う。


 aは解釈転換案、bは伝統的な自民党案、cは小山流の「日本国憲法」無効論方式案となる。もちろん、私にとってはcが最良であるが、当面の策としてはa案を推奨する。そもそも自衛戦力と交戦権の肯定という立場は、国際法の立場であり、肯定説こそが正しい第九条解釈だからである。

 これに対して、b案は、そもそも北朝鮮有事に間に合わない可能性が高いし、それ以上にマイナス面も大きい案である。b案は、有事に対応できるという大きなプラス面を持つが、自虐的物語が完全に定着するという大きなマイナス面もある。b案を含む「日本国憲法」改正案は、日本人が過去を反省して「日本国憲法」を作ったという物語、日本は侵略し色々な悪行を行ったのだから戦力を放棄させられても仕方がないという日本悪者物語、この二つの嘘物語を完全定着させる危険性を持つ。この自虐的物語が完全定着すれば、歴史戦の勝利はきわめて困難となるから、この案は亡国の道となる可能性はかなり高いと言える。

 ただし、b案が実現すれば、自衛戦力と交戦権が肯定されるから国防策が定まり、国家論や国際法が大きく復活するかもしれない。そして、「日本国憲法」成立過程史や歴史全般に対する見方もまともなものに転換していくかもしれない。そうなれば、b案は、日本復活を切り開く道となる可能性もあろう。b案が亡国の道となるか、日本復活の道となるか、いずれとなるかはなかなか結論付けられない所である。

 とはいえ、b案は、国会の3分の2の賛成を得なければならず、永久に不可能な案かも知れない。これまで一貫して国会の3分の1を少し超えた少数派の意思によって、自衛戦力と交戦権を肯定する多数派の意思が抑え込まれてきた。何とも、おかしなことが続いてきたのである。b案とは、このおかしな状態を肯定する不合理な案なのである。

 それよりは、c案の方が原則的だし、大方の予測と異なり、過半数の賛成で成立する現実性のある案である。一番現実性のある案は、政府が責任を持って、自衛戦力と交戦権の肯定説に転換することである。それゆえ、与党であれ、野党であれ、この解釈転換を訴えて総選挙を闘う政党が増加することが求められる。そして、解釈転換を訴えた政党が政府を組織することを期待する。

 本当は、国民は、国防問題を争点にして闘うことこそ求めているのではないか。とすれば、自衛権行使の為には、自衛隊を軍隊と位置づけること、交戦権を肯定すること、この二点が必要であるということを訴える政党こそが票を伸ばすのではないだろうか。そうでなければ、日本の生き残りは極めて困難となろう。

 ともあれ、a案、b案、c案の三案が提案され、国防策について議論が行われることを望むものである。そもそも、安倍首相はc案的なものを一時考えたことがあるというし、前原氏も本来、b案の第九条第二項改正論者である。せめて、a案又はb案を提示する政党が多数現れることを期待するものである。端的には、a案を提起する政党が増えることを期待するものである。

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