『新しい公民教科書』初版でも、立憲君主制は削除されていた

   『史』百号記念座談会の準備のために、過去の『史』を眺めていて気になった記事があった。通巻26号の平成13年5月号掲載の八木秀次「公民教科書検定合格にあたって」という記事である。この中で、八木氏は次のように記している。

  私たちの教科書は我が国の現行憲法体制が「立憲君主制であるといっても差し支えないであろうと思います」という内閣法制局長官国会答弁(昭和四十八年六月二十八日、参議院内閣委員会)にしたがって申請本段階では現行憲法体制を立憲君主制であり、天皇を立憲君主であると明記したが、これは修正を求められた。憲法の条文にそのような記述はないのでというのが理由であったが、審議会に気遣ってのことのようだった。

  平成12年の初版の検定段階から、『新しい公民教科書』は、立憲君主制という表記をめぐって文部省-文科省と戦っていたのである。また、当時も、文科省側の理屈が条文にないという低レベルなものだったことに注目させられた。しかし、条文になくとも公権解釈が立憲君主制を認めているのだから教科書で認めることに何の問題もないというべきだろう。

  しかし、立憲君主制という表記が許されなかったことは大問題である。大問題であるという意識が「つくる会」の中で作られず、作られたとしても継承されなかったことは、まことに残念である。八木氏がつくった再生機構側でも継承されなかったようである。

  我々は、このような『新しい公民教科書』の検定をめぐる歴史を知らずに、今回の検定で立憲君主制という言葉にこだわった。この言葉に一番こだわったのである。

  ともあれ、改めて、立憲君主制という表記を公民教科書や憲法解釈書で広めていくことが必要である、と感じた次第である。  






  

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