平成24公民教科書資料Ⅱ(8)日本人拉致問題

          Ⅱ、国家主権   

         (8)日本人拉致問題 
 

   日本人拉致問題は、北朝鮮による日本国民に対する人権侵害であるとともに、国家主権の侵害である。この問題について、各社はどのように記しているだろうか。7社の記述を掲げておこう。



○分析項目
 ①分量・小見出し
 ②写真
 ③人権問題又は主権問題・安全保障問題としているか
 ④拉致が行われた理由を記しているか


○東京書籍
 ①分量・小見出し……本文で1行。さらに、単なる写真説明
 ②写真……有り
 ③単なる外交問題
「第5章 地球社会とわたしたち」「2 国際問題とわたしたち」の節見出し下、単元「5 世界の中の日本」下、「近隣諸国との関係」の小見出し下、「日本との関係では拉致問題が残り、北朝鮮との関係は好転していません」(171頁)。
 ・「北朝鮮から帰国した拉致被害者(2002年)」の写真説明として、「2002年に行われた日朝首脳会談で、北朝鮮が日本人を不法に拉致した事件が問題になりました。被害者のうち5人とその家族は帰国しましたが、そのほかの被害者の安否が不明であるなどさまざまな未解決の問題があり、国交正常化交渉は進展していません」(171頁)。
 ④なし

○日本文教出版 
 ①分量・小見出し……小見出しなし、本文で1行
 ②写真……有り
 ③単なる外交問題
第4編第1章1節単元「5 現代世界の戦争と平和」下、「東アジアの変化」の小見出し下、
 「北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)は、経済的困難のなかで、核やミサイル開発に乗り出し、国際危機を起こしました。日本とのあいだには拉致問題もあります。北朝鮮問題の解決は、東アジアの大きな課題であり、……六か国協議が開かれています」(193頁)。
・「北朝鮮の日本人拉致問題」の写真説明として、「拉致被害者の問題は未解決であり、日朝国交正常化に向けての交渉は進んでいません」(193頁)
 ④なし

○教育出版 
 ①分量・小見出し……大コラムの小見出し扱い、11行
 ②写真……有り
 ③単なる外交問題
第6章、「日本の外交の今、これから」の大コラムの下、「北朝鮮との交渉」の小見出し下、
「2002年9月、日本と北朝鮮との首脳会談がピョンヤン(平壌)で行われました。この会談で、拉致問題についての日本の強い抗議を受けて、北朝鮮は日本人の拉致を認めて謝罪し、再発の防止を約束しました。その結果、拉致された人々のうちの5人と、その家族の日本への帰国や来日が実現しました。しかし、いまだに行方がわからない拉致被害者も多くいます。政府は引き続き拉致被害者についての調査を求めていますが、北朝鮮は不十分な回答しか示していません。
 拉致の問題のほかに、北朝鮮との間には、核兵器とミサイルの開発の問題があります。日本だけでなく、韓国やアメリカにとっても脅威となるため、ここに中国とロシアも加わった6か国で、北朝鮮に兵器の開発を断念させるための交渉(6か国協議)を、2,003年から行ってきました。しかし北朝鮮は、核実験やミサイル発射実験を繰り返したため、現在、国連の安保理決議のもとで制裁を加えられています。日朝関係の改善のためには、北朝鮮は拉致の問題を解決したうえで、こうした兵器開発の問題を解決する必要があります」(201頁)。
・「拉致被害者の有本恵子さんの誕生日を祝う両親(2010年)」の写真(201頁)
④なし

○清水書院
 ①分量・小見出し……小見出しなし、2行
 ②写真……なし
 ③単なる外交問題
第3章1節単元3「世界平和と日本の役割」下、「諸外国との友好」の小見出しの下、
「日本人の拉致問題など未解決の課題もあり、国交正常化が難航している」(90頁)。
・側注②で「日朝の国交正常化が模索され、2002年9月、日朝両首脳は会談で、北朝鮮による日本人拉致問題や安全保障の問題など両国間の諸課題について話し合い、これらを交渉で解決していくことに合意して『日朝平壌宣言』に署名した。だが、拉致問題の解決をめぐり、日朝の交渉は引きつづき難航している」(90頁)。
 ④なし

○帝国書院
 ①分量・小見出し……写真説明で出てくる
 ②写真……なし
 ③主権問題であり、人権問題。原因は不明。
第4部第1章単元1下、側注欄の「拉致被害者の帰国(2002年)」の説明で、「北朝鮮に拉致された被害者のうち5名が24年ぶりに帰国しました。拉致問題は被害者への人権侵害の問題であるとともに、日本の主権の問題でもあり、解決が図られねばなりません」(173頁)。
 ④なし

○育鵬社 
 ①分量・小見出し……本文では7行。大コラムの小見出し扱い
 ②写真……有り
 ③人権問題、主権問題としている
第5章第1節単元7「日本の安全と防衛」下、「日本の防衛の課題」の小見出し下、
 「このような中で、2002年9月に北朝鮮の平壌で日朝首脳会談が行われ、北朝鮮は日本人を拉致したことを認めました。日本政府は、拉致問題の解決がなければ、北朝鮮との国交正常化はあり得ないとの立場をとっています。しかし、その後は、拉致事件への北朝鮮の不誠実な対応が続き、交渉は進展していません。」(169頁)
・第5章第1節「主権が侵害されるということ」で、「公民テレビ――――報道スペシャル『めぐみ、きっと助けてあげる 北朝鮮による日本人拉致事件」の小見出しの下、1頁半(172~173頁)。
 ④なし

○自由社
 ①分量・小見出し……「もっと知りたい 日本人拉致問題」の大コラム下、2頁
  +単元57「安全保障への努力と日本」下、1行
 ②写真……2枚
 ③人権問題又は主権問題・安全保障問題としているか……主権問題・安全保障問題
 ④拉致が行われた理由を記しているか
・単元57「安全保障への努力と日本」下、「わが国の安全保障」の小見出し下、
「冷戦終結後は、北朝鮮による拉致事件や核ミサイル開発、・・・などの新たな脅威が出現し」(161頁)。
・「日本人拉致問題」の大コラム下、多くの拉致を許した理由として、スパイ防止法がないことを挙げている。


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