平成18~23年度中学校公民教科書各社総合評価(2)―――東京書籍

   地球市民論に基づき国家と社会の解体を目指す東京書籍


  今回は、最も多くの中学生が使用している東京書籍の教科書について見よう。東京書籍も、憲法第九条を合理化するために、「平和主義と憲法第9条」の小見出しの下、侵略戦争史観的なことを述べている。

  「日本は、第二次世界大戦で他の国々に重大な損害をあたえ、また、自らも大きな被害を受けました。そこで、日本国憲法は、戦争を放棄して世界の恒久平和のために努力するという平和主義を基本原理としました。憲法第9条は、戦争を放棄し、戦力をもたず、交戦権を認めないと定めています」(40頁)。

 ただし、侵略戦争とは言っていないし、この程度の記述は一般的なものともいえる。

  多文化社会論・外国人参政権の推進

  何といっても、東京書籍の最大の特徴は、その地球市民論である。まず、「第1章 現代社会とわたしたちの生活」の所でも、日本ないし日本文化の特色や長所を展開することはしない。このこと自身は、ほとんどの教科書に当てはまることではある。

  だが、そればかりではなく、東京書籍は、同じ章で「多文化社会の進展」という単元を置き、次のように記している。

  「これからの日本は、ますます多文化社会が進展していくと予想されます。わたしたちにも、異なる文化をもった人々に対して差別や偏見をもたず、共存・共生していくことのできる『内なる国際化』が求められます」(23頁)。

  右のような「きれいな」言葉を述べたうえで、東京書籍は、「考えよう」と題して、「日本に暮らしている外国人の選挙権や被選挙権について、各自の意見を出して話し合ってみましょう」と記す。そして、資料として「各国の外国人参政権」という表の中でEU諸国を多数並べて、地方参政権を与えるのが世界の趨勢だと感じさせるように仕向けている。 この第一章の記述を受けて、平等権の箇所で、在日に選挙権を与えないのは差別だと展開するわけである。

  地球市民論 

 日本人のアイデンティティーの形成を行わないままに、多文化社会を推進したり、外国人に参政権を与えようとしたりするのは、何故だろうか。それは、東京書籍が、国民という考え方よりも、地球市民という考え方に基本的に依拠しているからである。

  その点が端的に表れているのが国際社会編の記述である。国際社会編のタイトルは、「第5章 地球社会とわたしたち」と題されている。国際社会ではなく、地球社会とされていることに注目されたい。この第5章の第1節は「国際問題と地球市民」と題され、その最初の単元は「1、地球市民をめざして」というタイトル名で始められている。この単元は、次のように始められている。

  「わたしたちは、地球上の他の地域やそこに住む人々と、直接、間接に結ばれ、たがいに依存し影響をおよぼし合いながら、生きています。今日、わたしたちの日常生活は、外国との関係をぬきにしては考えられなくなっています。
 このような地球規模の相互依存社会のなかで生きるわたしたちは、自国の利益や繁栄だけを考えるのではなく、『人類益』といわれる地球全体の利益や繁栄を追求することが大切になってきています。」(140頁)

  「人類益」という言葉に注目されたい。この言葉を使うなら、それ以前に国益というよく使われる言葉を使ってもらいたいところである。この「人類益」や地球市民という観点から、第5章では「世界の子どもの問題」という単元が置かれ、「子どもの権利条約」が大きく扱われている。
 
 家族解体・国家解体

  地球市民の思想は、当然のごとく、家族解体を目指す。東京書籍は、家族が社会国家の基礎的単位あるいは基礎的存在であることさえ記さず、夫婦別姓を推奨する記述を行う。

 また、 地球市民の思想は、国家の解体を目指す。愛国心や国家の目的・役割は言うに及ばず、政治権力の必要性さえも記さない。

  要するに、東京書籍は、日本書籍新社に次ぐ、国家社会の解体を目指す教科書であるといってよいだろう。このような教科書が60パーセントの採択率を誇っていることに、日本国民は危機を覚えなければならないであろう。






         

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