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zoom RSS 自衛戦力と交戦権を肯定する9条解釈を――安倍改憲案の国民投票否決リスクの指摘を受けて

<<   作成日時 : 2017/12/16 01:29   >>

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 安倍改憲案の国民投票「否決リスク」

 12月15日の読売新聞朝刊に、「憲法考3 9条改正の論点」という記事が掲載された。この記事は、「国民投票『否決リスク』」という大見出しを掲げ、次のように記している。

 憲法改正が現実味を帯びるにつれ、政府・与党内に広がる危惧がある。国民投票での「否決のリスク」だ。 「もしも改正案が否決されたとき、自衛隊に対する国民感情や社会的なコンセンサス(合意)は一体どうなるのか」 11月30日の衆院憲法審査会で、立憲民主党の辻本清美氏がこの点を突いた。

 安倍首相(自民党総裁)は9条1項、2項を維持した上で、自衛隊の根拠規定を憲法に追加することを提案した。「自衛隊は違憲ではない」と明白にすることが目的だ。

 もし、その改正案が国民投票で否決されたら、何が否定されるのか。@改正案が認められなかったという事実にとどまらず、自衛隊の合憲性が否定されたことにならないか。政府がA憲法解釈を変更し、集団的自衛権の行使を限定容認した安全保障関連法まで否定されたことにならないか――。水面下ではこうした議論が始まっている。


 この記事にある「否決リスク」の指摘を見てはっとした。やはり安部改憲案は、通っても否決されても、とんでもない結果を招く売国案である、とつくづく思い知らされた。傍線部Aまでいえるかどうかは確言できないが、傍線部@は明らかに成立する。

 とすれば、Aが言えようが言えまいが、自衛隊は日本の国防の中心であるから、ただでさえ脆弱な国防体制は完全に破壊されることになろう。それゆえ、続けて、この記事は次のように述べている。

 自衛隊は日本の安全保障の基盤だ。陸海空合わせて約22万人に及び、海上兵力134隻、航空兵力400機を有する。6800ほどの島々で構成される日本列島を警戒監視し、米軍はじめ各国軍と協力関係を築く。

 その自衛隊の存在を明記する憲法改正案が否定されれば、「内閣が倒れるだけでなく、我が国の安全保障や存立基盤を揺るがす一大事だ」と政府関係者は口をそろえる


 このように安部改憲案が国民投票で否決されたら、特に中国から侵略されなくても、すぐに日本は存立基盤の危機を迎えるのである。

 安倍首相は国家存立基盤の危機を招いてでも偽改憲に突き進むようだ

 しかし、それでも、安倍首相は突き進むつもりのようだ。この記事は、更に次のように述べている。

 安倍首相は周辺に「国民投票で否決されたら退陣だ。しかし、(負けることを前提に考える)敗北主義はとらない」と語っている。

 単に憲法改正しましたという名目欲しさから、安倍首相は9条@A項護持・B項追加案という偽改憲案で突き進むつもりのようだ。だが、もう一度言うが、国民投票で否決されれば、この記事に書かれているように、即座に日本は存立基盤の危機を迎えるであろう。その時、中国に侵略されれば、日本は一たまりもないだろう。

 安部改憲案が成立しても、日本は立ち直れない
 
しかも、安部改憲案という偽改憲案が通っても、やはり、碌なことはない。9条A項を削除する改憲であろうとなかろうと何であれ、「日本国憲法」改正を行うことは違法なつくられ方をした「日本国憲法」に一種の正当性を与えることになる。とともに、「日本国憲法」にまつわる色々な歴史歪曲が固定化されることになろう。「日本国憲法」成立過程をめぐる嘘物語も、日本犯罪国家観も強化されることになろう。即ち、歴史戦の勝利はほとんど不可能になろう。これが第一の害悪である。「日本国憲法」改正をしない策は、この害毒が多少とも薄いだけまだましである。

 しかも、交戦権も戦力も否定されたままであるから、一人前の国防体制を築くことはできず、どこかの大国の保護国になる(それどころか、奴僕国家になる)しかないであろう。現状の心もとない国防体制が続くのである。全く、国防の実態は今現在と同じ状態が続くのである。

 いや、正確に言えば、違う。現状の法体制であれば、中国に侵略されそうなときには、アメリカに押し付けられた偽憲法など無視してしまえ、という形で自衛隊を軍隊として用い、交戦権を肯定した戦い方をすることも可能となろう。一定程度度胸があり愛国心のある指導者であれば、可能であろう。

 しかし、安部改憲案が通ろうと通るまいと、「日本国憲法」改正の国民投票が成立すれば、「日本国憲法」が正当化され、9条A項が承認され、正式に戦力も交戦権も憲法上否定されたと理解されていくだろう。つまり、永久属国化、いや永久奴僕国家化されることになるのである。

 要するに、安倍偽改憲案とは、成功しても失敗しても、日本に惨害をもたらすしかない代物なのである。

 それゆえ、百歩譲って「日本国憲法」改正という形をとるとするならば、最低限、5月3日の安倍改憲構想発表までの改憲派の常識に立ち返るべきである。すなわち、9条A項を削除し、自衛戦力と交戦権を肯定する「日本国憲法」改正を行わなければならない。

 とは言っても、9条A項削除であっても、「日本国憲法」改正を行うことは、特に歴史戦にとって手ひどい痛手となろう。また、米国がつくった「憲法」をそのまま「憲法」として押し戴くことは、憲法制定権を外国に譲り渡していくことにもつながる。従って、「日本国憲法」改正という形をとるにしても、最低限、日本が占領などで主権を失っている状態での憲法改正を禁止する条項を改正「日本国憲法」に加えることが必要となろう。

  9条解釈を変更し、自衛戦力と交戦権を肯定せよ 

だが、何度も述べてきたように、また『自衛戦力と交戦権を肯定せよ』(自由社、2017年10月)でも書いたように、今すべきは9条解釈の変更である。いくらでも自衛戦力と交戦権を肯定する解釈は可能なのだから、すぐに両者を肯定する解釈に転換しなければならない。それこそが、憲法というものに対する正しい態度である。そして、安倍首相は、自衛戦力と交戦権を肯定しなければ国を守れないこと、独立国たり得ないことを説き続けるべきである。

 自衛戦力と交戦権を肯定する解釈が一般的なものになれば、日本にも国家論と国際法の常識が復活し、それを基盤に「日本国憲法」無効論も広がるかもしれない。私は、それを期待している。

 そうは問屋が卸さないとしても、ともかく、日本に不足しているのは国際法と国家論の常識である。この常識を取り戻すためにも、9条解釈の転換を政府に求めるものである。

  転載自由


 


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